「切り絵を始めたいけど、難しそう…」 「風景の切り絵に挑戦したいけど、どんな図案を選べばいいかわからない」
そんな風に思っていませんか?
切り絵は、カッターと紙さえあれば誰でも始められる奥深い趣味です。
特に風景をモチーフにした切り絵は、建物や自然のシルエット、光と影のコントラストを表現することで、見る人を引き込む独特の雰囲気を作り出します。
しかし、いざ始めるとなると、道具選びや図案の用意、そして「簡単に作れるコツ」が気になりますよね。
私、コージー・ノア・ダニエルズは切り絵作家として10年、アクリル画で20年のキャリアを持ち、国内外の公募展での入選や展覧会への出展を通じて、幅広い活動を行ってきました。

この記事では、切り絵初心者でも迷わず、そして楽しく風景切り絵を始められるよう、必要な道具から具体的な作り方、さらにすぐに使える無料図案まで、網羅的に徹底解説します。
この記事を読めば、あなたも素敵な風景切り絵を簡単に完成させられるはずです。
目次
切り絵で風景を表現する魅力とは?
切り絵の最大の魅力は、たった1枚の紙から生み出される繊細な世界観と、光と影が織りなすアート性です。
風景切り絵は、そのシルエットだけで、時間や季節、場所の雰囲気を伝える力を持っています。
色紙を重ねれば、空や木々のグラデーションも表現でき、まるで絵画のような深みが生まれます。
ただし、複雑な風景を最初から作るのは難しさを感じやすいのも事実です。
そのため、最初は富士山のように、輪郭がシンプルでわかりやすいモチーフから慣れていくのがおすすめです。

こうしたシンプルな図案で基礎を習得し、慣れてきたら段階的に複雑な風景に挑戦していくと、スムーズに上達できます。
ちなみに、富士山をモチーフにしたシンプルな切り絵なら、約1時間程度で制作が可能です。
まずは短時間で達成感を味わいましょう。


簡単な風景からチャレンジなら私でも作れるね
どんなモチーフがある?風景切り絵の多様性
風景切り絵のモチーフは無限大です。初心者の方はまず、以下のような「線がシンプルで分かりやすい」モチーフから挑戦するのがおすすめです。
- シルエットがはっきりしたもの: 木々、家屋、山、満月など、外枠が単純なもの。
- 規則性のあるもの: レンガの建物、窓の多い街並みなど、繰り返し作業で完成度が高まるもの。
- 光と影が明確なもの: 夕焼け、夜景など、光の当たる部分と影になる部分を単純化しやすいもの。

初心者でも風景が簡単に作れる理由
風景の切り絵が難しそうに見えても、初心者の方にとって実は取り組みやすいジャンルです。
その鍵は「簡略化(デフォルメ)」にあります。
- ディテールは無視できる: 写真のように細部まで表現する必要はなく、必要なのは「それらしい雰囲気」です。
- 線のつながりが重要: 複雑な絵画と異なり、線と線がつながっていれば形になるため、切り落とさない工夫さえすれば形になります。
- シンプルな図案が多い: 公開されている初心者向けの図案は、切るべき線が太く、作業量も少なめに調整されています。

富士山を簡略化した図案の大ラフ
道具の準備から始めよう!初心者向け解説
切り絵を始めるのに高価な道具は不要です。
しかし、快適に、そしてきれいに作品を仕上げるためには、道具選びが非常に重要になります。

道具と材料を解説するよ
これだけは揃えたい!おすすめの道具と選び方
カッター(デザインナイフ)
細かなカーブや細部を切るためには、デザインナイフタイプのカッターがおすすめです。
持ちやすく、刃先が細いため、繊細な線もきれいに表現できます。刃はこまめに交換すると、切り口が美しく仕上がります。


カッターマット
切り絵制作の必需品です。
デスクを傷つけずに安全に作業できます。
作品サイズに合わせて、A4やA3サイズを用意しましょう。

画用紙
メインとなる紙です。
黒の画用紙を使うのが一般的ですが、いろいろな色を使ってみても表現の幅が広がります。
厚みが均一な上質な紙を選ぶと、カッターの切れ味が活かせます。


色紙
切った図案の裏から貼り合わせて色パーツをつくるのに使います。
複数の色を組み合わせて表現しましょう。



トレッシングペーパー
図案の上から重ねてアタリ線を描き、色パーツを作るときに使います。
半透明なので下の線が透けて見え、パーツごとの形を正確に写し取ることができます。

のり
貼り合わせに使います。
色パーツの貼り合わせや背景紙との貼り合わせに使います。
液体のりやスティックのりがおすすめです。

ピンセット
色パーツの貼り合わせに使います。
小さなパーツを扱う際、指で触れると汚れたり、のりが付いたりするのを防いでくれるため、あれば非常に便利です。

【体験談】初めての道具選びで失敗しないコツ
デザインナイフには細いものと太いものがありますが、どちらが正解というわけではありません。
これは場面場面に応じて使い分けるのがプロのやり方です。

特に小さなところをカットする作業は、細い刃の方が格段に小回りが利き、カットしやすかったという経験があります。
また、少しでも切れ味が悪くなったと感じたら、刃は即交換することが大事です。

切れ味の悪い刃で無理にカットしようとすると、紙が破れたり、力が入りすぎて指を滑らせたりと、カットに失敗するリスクが高まります。
美しい作品を完成させるためにも、刃の交換は絶対にケチってはいけない消耗品です。

道具は身体の一部だと思って、大切に扱ってあげてくださいね。少しずつ慣れていきましょう!
無料図案プレゼント!すぐに作れる風景切り絵
図案さえあれば、すぐにでも簡単に切り絵制作を始められます。

今回制作する富士山の風景図案を無料プレゼント!
【コージー特製】初心者向け風景切り絵の無料図案
この記事限定で、初心者の方がすぐに挑戦できるよう、富士山の風景をモチーフとした特製の簡単図案を無料でプレゼントします。
この図案は、約1時間程度で制作できるように設計されており、サイズは180mm×130mmとコンパクトです。
完成したら100均の額(フォトフレーム)で手軽に飾れるサイズなので、すぐにインテリアとして楽しめます。


【利用規約・注意】
- この無料図案は、個人での制作・鑑賞・プレゼントなど非営利目的 に限りご利用いただけます。
- 作品をSNS等に投稿する場合は、出典として「コージー(cozypaperart.com)」と記載いただけると嬉しいです。
- 図案や作品を 商用利用(販売・有料ワークショップでの使用など) することはできません。
- 図案データの再配布、加工しての配布、二次配布は禁止です。
- 学校や地域サークルなど非営利のグループ活動で使用する場合は、事前にご連絡ください。
簡単な風景切り絵の作り方【5つのステップ】
ここからは、実際に簡単な風景切り絵を完成させるための具体的な手順を解説します。
この5つのステップを意識すれば、誰でも美しい作品に仕上がります。

作り方を細かく解説していくよ。
ステップ1:図案の準備
図案をダウンロードしてプリントアウトします。
プリンターがない場合はコンビニのネットプリントサービスなどを利用しましょう。

ステップ2:紙の固定とカッティング
図案の紙と、メインとなる黒い紙(色画用紙など)を重ね、動かないようにマスキングテープで数カ所を止めて固定します。
コージーもテープ止め派で、ホッチキスよりもやり直しが効きやすくおすすめです。

【カッティングの基本】
- 内側からカットする: まずは図案の内側の小さな箇所からカットしていきます。外側から切ると、紙が不安定になり破れやすくなるためです。

- 奥から手前に引く: カッターは奥から手前に向かって引いてカットするのが基本です。力の加減がしやすく、線がブレにくいです。

- 紙を動かす: カッターの刃を固定し、紙の位置を動かして、常にカットしやすいポジションで切るのがプロのコツです。

- 輪郭線は最後に: 作品全体の輪郭線(外枠)は最後にカットします。最後まで紙が固定された安定した状態を保つことで、失敗を防げます。

ステップ3:パーツの貼り付け
切った図案の裏側から、色紙を貼って色をつけます。
- アタリ線を描く: 切った図案にトレーシングペーパーを重ね、鉛筆で色をつけたい部分のアタリ線を描き写します。

- 線より外側を描く: 描く際は、切った図案線より「ほんの少し外側」を描きましょう。これは、のりをつけた時に、色紙が図案の線ギリギリで途切れることなく、きちんと裏全体をカバーするために必要なコツです。

- カットと貼り付け: 描いたトレペを色紙に重ねてカットし、それを図案の裏から貼り合わせていきます。ピンセットを使うと、小さな色パーツもきれいに扱えます。




同様に空や湖の部分も色紙(染め和紙)を貼り合わせていきます。

ステップ4:作品の仕上げと飾り方
額も様々な種類(木製、シンプル、アンティーク風など)があるので、作品の雰囲気に合わせて好みのものにレイアウトしてみましょう。
100均の額(フォトフレーム)やマットで額装すれば、手軽に飾ることができます。

作品に合わせて額を選ぶのは楽しいね!



風景切り絵を「もっと簡単」にするための上達のコツ
少し慣れてきたら、以下のコツを意識することで、あなたの切り絵作品はプロ級の仕上がりになります。

上手に見せるテクニックだよ。
失敗1: 真っ直ぐにカットできない
- 原因: 一気に長く切ろうと力が入りすぎたり、手元が不安定になったりしていることが原因です。
- 解決策: 一気にカットしようとせず、力を抜いて少しずつ、短い距離を繋いでカットするようにしましょう。また、カッターを持たない側の手で紙をしっかりと押さえることも重要です。
失敗2: のり付けで紙が波打ってしまう
- 原因: 広範囲に均一にのりを塗りすぎると、紙が水分を吸いすぎて波打ってしまいます。
- 解決策: 色紙の裏全体に塗布するのではなく、のりは点描を打つように数カ所に「点」で塗布するのがプロのコツです。特に小さいパーツは、ピンセットでのりを軽くつける程度で十分です。

よくある質問(FAQ)

コージーに質問!
複雑な部分はどうやって切ればいい?
A. 複雑な部分は、紙を回して自分がカットしやすい方向にもってくることです。カットは奥から手前に引くのが基本です。細かく紙を動かして自分のポジションをとるようにしましょう。

紙を回して自分のポジション確保!
Q. 失敗しても大丈夫?修正方法は?
A. 小さな切りすぎは、裏から紙を細く切ってのりで貼り付ければ、ほとんど目立たなくなります。また、切り絵は「アート」です。多少のずれやゆがみも、手作りならではの「味」として楽しむ気持ちが大切です。

あなただけの風景を切り絵で表現しよう
この記事では、切り絵で風景を簡単に作るための道具選びから、コージー特製の無料図案、そして具体的なコツまでを解説しました。
【記事のまとめ】
- カッターの持ち方と紙の回転で上達:曲線や細部をきれいに仕上げるためのテクニックを実践しましょう。
- 道具は「デザインナイフ」と「カッターマット」からでOK:まずはこの2つから始めましょう。
- 風景切り絵は「簡略化」が成功の鍵:細部にこだわらず、シルエットで表現するのがコツです。
- 無料図案で即スタート可能:コージー特製の図案を使って、すぐに制作に取り掛かれます。

好きな風景を切り絵にするのは楽しいですよ。それでは次回またお会いしましょう。













風景の切り絵はアート性もあって作るのは楽しいよ。