神社巡りを楽しむ方々にとって、御朱印は旅の記録であり、神様とのご縁を結ぶ大切な証です。
その中でも、近年注目を集めているのが「切り絵御朱印」。
繊細な切り絵の技術を用いた美しいデザインが特徴で、まるでアート作品のような仕上がりです。
私、コージー・ノア・ダニエルズは切り絵作家として10年、アクリル画で20年のキャリアを持ち、国内外の公募展での入選や展覧会への出展を通じて、幅広い活動を行ってきました。

本記事では、切り絵御朱印の魅力や東京でいただけるおすすめスポット、そして実際に田無神社を訪れた体験を交えながらご紹介します。
目次
切り絵御朱印とは?
切り絵御朱印。それは、伝統とアートが出会う、とても美しい御朱印のかたち。
墨と朱印で構成される従来の御朱印とは少し違い、和紙を繊細に切り抜いて生まれる立体感と陰影、そして季節や神仏のモチーフを込めた図案が魅力です。
この東京にも、切り絵御朱印を頒布している神社やお寺がいくつもあります。

それぞれの場所で大切に育まれている切り絵御朱印は、まるで一枚の作品のように、訪れる人の心に残ります。
今回は、東京都内で出会える“美しい祈りの紙片”たちを、巡ってみましょう。
切り絵御朱印のおすすめ神社・お寺17選〜中野・新宿エリア
沼袋氷川神社(中野区)
中野区の住宅街にたたずむ、緑に囲まれた氷川神社。こちらでは毎月限定デザインの切り絵御朱印が登場し、参拝者の間で大人気です。

干支や自然、祭礼にちなんだテーマが多く、デザイン性が高く丁寧なつくり。500枚限定で、月初めから授与され、早めに行かないと完売してしまうほど。

アクセス: 西武新宿線「沼袋駅」より徒歩約5分
感通寺(新宿区)
静かな街並みにある日蓮宗のお寺、感通寺。

ここでは動物や四季の風景をモチーフにした切り絵御朱印が人気で、うさぎ、鳥、羊など、思わず微笑んでしまうようなあたたかみのある図案が魅力。

郵送対応もあるので、遠方の方でも手にすることができます。
アクセス: 東京メトロ東西線「早稲田駅」より徒歩約5分
瑞光寺(新宿区)
牛込柳町駅すぐそばにある、こちらも日蓮宗のお寺。

季節ごとに変わるカラフルな切り絵御朱印が魅力で、干支や仏教モチーフが取り入れられています。

明るくモダンな印象の御朱印が多く、飾っておきたくなるような一枚に出会えるかもしれません。
アクセス: 都営大江戸線「牛込柳町駅」より徒歩0分
花園神社(新宿区)
新宿の中心に位置し、芸能の神様としても知られる花園神社では、季節ごとに美しい切り絵御朱印が頒布されています。


例大祭や行事に合わせたデザインもあり、新宿という都会のど真ん中で“美しい和”に出会える貴重なスポットです。
アクセス: 各線「新宿三丁目駅」より徒歩2分
法輪寺(新宿区)
早稲田の町にたたずむ法輪寺。

こちらでは季節や行事にちなんだ切り絵御朱印が授与されており、時期によってさまざまな図案を楽しむことができます。

境内は静かで落ち着いた雰囲気。丁寧に作られた御朱印を受け取る時間も、参拝の楽しみのひとつです。
静かな境内で、ゆったりと御朱印を受け取る時間も魅力です。
アクセス: 東京メトロ東西線「早稲田駅」より徒歩約5分
善国寺(新宿区)
神楽坂のランドマーク的存在、毘沙門天を祀る善国寺。

ここで頒布される切り絵御朱印は、毘沙門天と寅をテーマにしたものなど、力強く荘厳な印象が漂います。

観光客も多く訪れるスポットなので、神楽坂散策とあわせて楽しむのもおすすめです。
アクセス: 東京メトロ東西線「神楽坂駅」より徒歩約2分
切り絵御朱印のおすすめ神社・お寺17選〜文京・中央エリア
源覚寺(文京区)
「こんにゃく閻魔」の名で親しまれる源覚寺。

ここでは、閻魔大王や阿弥陀如来をモチーフにした切り絵御朱印が頒布されています。
特に印象的なのは「蒟(こんにゃく)」の文字の中に、閻魔大王の冠や目を忍ばせたデザイン。

遊び心と信仰が同居する、ユニークな一枚です。
アクセス: 東京メトロ丸ノ内線・南北線「後楽園駅」より徒歩約5分
小網神社(中央区)
強運厄除けの神社として有名な小網神社では、切り絵御朱印「喜利絵(きりえ)御朱印 弁財天」を通年で頒布。

細やかに切り抜かれた蛇や稲穂、龍など、縁起の良いモチーフが美しく組み込まれています。

小さな境内ながら、参拝者が絶えない人気の神社。

御朱印も通年でありながら数量限定なので、早めの参拝がおすすめです。
アクセス: 東京メトロ日比谷線・都営浅草線「人形町駅」より徒歩約5分
切り絵御朱印のおすすめ神社・お寺17選〜台東・多摩エリア
谷中 観音寺(台東区)
谷中の落ち着いた路地にある観音寺。

こちらでは動物や仏教にちなんだモチーフを用いた切り絵御朱印が頒布されています。

かわいらしい猫やふくろう、仏様をかたどった図案など、やさしさがにじむデザインが魅力。
切り絵は手作業で仕上げられており、季節によってもデザインが変わります。
谷中散策の合間に、立ち寄ってみたい心和むお寺です。
アクセス: 東京メトロ千代田線「千駄木駅」より徒歩約7分
一乗寺(台東区)
台東区にある一乗寺では、季節や仏教にちなんだものから、動物モチーフまで幅広いデザインの切り絵御朱印が頒布されています。

猫や鳥、パンダといった動物たちが登場することもあり、親しみやすさとユーモアのある図案が人気です。

中には、風景や花、仏様をあしらった静かな趣のある御朱印もあり、訪れるたびに異なる世界観を味わうことができます。
紙の色づかいや切り抜きの精度にも定評があり、一枚の作品として大切にしたくなるような御朱印ばかりです。
アクセス: JR山手線「鶯谷駅」より徒歩約8分
田無神社(西東京市)
東京西部の守り神として崇敬を集める田無神社。

龍神信仰でも知られ、ここでは切り絵を用いた御朱印が特に人気です。
青龍、白虎、朱雀、玄武など、四神をテーマにしたシリーズが頒布されており、色や構図も一つひとつ異なるのが特徴。

参拝のたびに異なる御朱印と出会える楽しさもあり、遠方から訪れる人も多いです。
アクセス: 西武新宿線「田無駅」より徒歩約6分
過去に切り絵御朱印の授与実績がある寺社
現在は頒布されていない、あるいは不定期頒布となっているものの、過去に美しい切り絵御朱印が頒布された神社やお寺もあります。
運が良ければ再開の機会に出会えるかもしれませんので、公式サイトやSNSの情報を時折チェックしておくのもおすすめです。
金王八幡宮(渋谷区)
渋谷の歴史ある八幡様。過去には秋の風景をイメージした切り絵御朱印が頒布されていました。

尾久八幡神社(荒川区)
季節にあわせた草花や風景の切り絵御朱印が登場し、地域の参拝者に親しまれていました。

根津神社(文京区)
つつじの名所として知られる神社で、過去には花や鳥をモチーフにした繊細な切り絵御朱印が授与されていました。

タワー大神宮(港区・東京タワー内)
東京タワーに鎮座する神社。限定的にモダンな切り絵御朱印が頒布されたことがありました。

下谷神社(台東区)
稲荷神を祀る神社。狐や鳥をあしらった切り絵御朱印が過去に登場しています。

長運寺(台東区)
浅草にある寺院で、仏教にちなんだ図案の切り絵御朱印が過去に頒布されていました

切り絵御朱印を楽しむためのポイントと注意点
御朱印の授与時間を確認しよう
神社によって御朱印の授与時間が異なるため、訪れる前に公式サイトやSNSで最新情報を確認しておくことが大切です。

また、特別な御朱印は限定期間や数量限定で頒布されることが多いため、事前にチェックしておきましょう。
マナーを守って参拝しよう
御朱印をいただく前に、必ず参拝を行いましょう。
神社は信仰の場であり、御朱印は単なるコレクションアイテムではなく、神仏とのご縁を結ぶものです。
静かに心を込めて参拝し、神職の方々への感謝の気持ちを忘れずに。
田無神社で出会った龍の御朱印
田無神社の歴史
田無神社(西東京市)は、鎌倉時代に創建され、当初は「尉殿権現」と称されていました。
江戸時代の17世紀に現在の場所へ遷座し、その後、明治時代に社名を改め「田無神社」となりました。
特に龍神信仰が深く根付いており、境内には美しい木々が生い茂り、落ち着いた雰囲気の中で参拝ができます。

田無神社境内を散策
田無神社の境内には、歴史を感じる見どころがたくさんあります。
まず目に入るのは、立派な鳥居。そこをくぐると、静かな参道が広がり、左右には御神木や社殿へと続く道が整えられています。

境内の中心には、立派な本殿が鎮座し、その周りには龍神を祀る祠(ほこら)や、四神にちなんだ像が配置されています。
特に、青龍・白虎・朱雀・玄武の像は、それぞれ方角を守る存在として祀られ、訪れるたびに新たな発見があります。

また、境内の一角には、厄除けや開運を祈願するための「龍神池」もあり、水面に映る木々の緑が美しく、心が落ち着く空間になっています。

参拝を終えたら、境内をゆっくり散策しながら、自然と神聖な空気を感じてみるのもおすすめです。
田無神社の御朱印切り絵
田無神社の切り絵御朱印は、龍が大胆に描かれたデザインが特徴です。
金色や青色など、バリエーションも豊富で、それぞれの色には異なる意味が込められています。

細やかな切り込みが施され、光に透かすとより美しく見える仕上がりです。
御朱印切り絵をサクッとつくってみた

もちろん!基本の道具と少しのコツがあれば、オリジナルの御朱印風切り絵を作ることができるよ。一緒にやってみよう!
モチーフは龍
龍をテーマにした御朱印風の切り絵を作ってみました。
龍は昔から神聖な存在として大切にされていて、水や雨を司る神獣とも言われています。
田無神社を訪れたとき、その神秘的な雰囲気に影響を受けて制作してみました。
A5サイズでつくってみよう
せっかくなので、作りやすいA5サイズに近いサイズで制作します。
小さすぎず、大きすぎず、楽しく作れるちょうどいいサイズ感です。
今回は、白い上質紙にシルエットの図案を描き、それを切り抜いて仕上げる方法を採用しました。

龍の文字もデザインに取り入れてみました。

まず描いた図案をスキャンして画像反転させて、プリント出力します。

プリントした図案をカットしていきます。

切り終えたら、裏側から色パーツを当てて仕上げていきます。
今回は色紙をインクで描いてつくってみました。

色パーツを切って貼り合わせていきます。

貼り合わせていったん完成です。

額装しよう
完成した切り絵を美しく飾るために、額装してみましょう。
額装前に青い色紙と合わせて龍を引き立ててみました。

作品の魅力が引き立ち、長く楽しむことができます。
額はシンプルな木製フレームや、和の雰囲気に合うものを選ぶと、作品がより映えます。
ガラス付きの額縁を使えば、ホコリや湿気から作品を守ることもできます。
壁に飾るだけでなく、立てかけてインテリアとして楽しむのも素敵です。

自分の作品を飾ることで、制作の達成感も味わえます。
楽しんで作ることが何より大切。自由な発想で、自分だけの御朱印切り絵を作ってみてください!
まとめ
- 切り絵御朱印は、伝統的な御朱印にアートの要素を加えた新しい楽しみ方。
- 東京には田無神社、花園神社、瑞光寺、小網神社、感通寺など、美しい切り絵御朱印を頒布する神社やお寺が点在。
- 参拝時はマナーを守り、御朱印の授与時間を事前に確認。
- 自分で切り絵を制作することで、御朱印への理解が深まる。
- 繊細な美しさと神秘的な魅力を持つ切り絵御朱印の世界をぜひ体験してみてください。
それでは次回またお会いしましょう。
コージー、御朱印の切り絵って自分でも作れるの?