秋風に揺れるコスモスの花は、やさしく可憐で、切り絵にぴったりのモチーフです。
この記事では、初心者の方でも楽しめる「コスモスの切り絵」の作り方を、道具の準備から図案づくり、カット、貼り合わせ、額装まで順番にご紹介します。
私、コージー・ノア・ダニエルズは切り絵作家として10年以上活動し、動物やファンタジーの世界をテーマにした作品を日々制作しています。

秋のインテリアや季節のカード作りにもぴったりの内容です。
記事の最後にはダウンロードして使える図案もご用意していますので、ぜひ作品づくりに役立ててください。
コスモスの切り絵について

実はね、図案にするとシンプルな形にまとめられるから、初心者でも作りやすいんだよ。
秋を代表する花、コスモスは、その細長い花びらとすらりと伸びた茎が印象的です。
切り絵にすると、やさしく可憐な雰囲気をそのまま作品に映し込むことができます。
ピンクや白、赤紫など、貼り合わせの色を変えるだけでも印象が大きく変わり、同じ図案でも違った表情を楽しめます。
コスモスの特徴を切り絵で活かす
花びらは細長く、先端がわずかに割れているのが特徴です。

花芯をやや大きめに描くと全体のバランスが取りやすく、葉は糸のように細い形状ですが、切りやすいように形を簡略化しても雰囲気は十分に伝わります。
おすすめのデザイン構図
一輪だけを大きく描くと花の存在感が際立ちますし、数輪をランダムに配置すると風に揺れるような軽やかな雰囲気になります。

茎や葉をあえて長めに入れることで、全体に高さと動きが生まれ、秋らしい伸びやかな作品に仕上がります。
道具の紹介

切り絵って、特別な道具がたくさん必要なんでしょ?

基本的なものがあれば大丈夫。100均でもそろえられるから、気軽に始められるよ。
カッター
細かなカーブや細部を切るためには、デザインナイフタイプのカッターがおすすめです。
持ちやすく、刃先が細いため、繊細な線もきれいに表現できます。
刃はこまめに交換すると、切り口が美しく仕上がります。

カッターマット
作業時には必ず下にカッターマットを敷きます。
机を傷つけないだけでなく、刃の通りが安定し、より正確にカットできます。緑や黒のマットは目盛りが入っていて便利です。

紙
図案のカットには黒の上質紙を使います。

適度な厚みとコシがあり、切った部分の形が崩れにくいのが特徴です。
貼り合わせ用には、発色の良い折り紙や、色のニュアンスが豊かな染め和紙を用意します。
折り紙はカラフルで使いやすく、染め和紙は落ち着いた雰囲気や高級感を演出できます。


トレッシングペーパー
図案の上から重ねてアタリ線を描き、色パーツを作るときに使います。
半透明なので下の線が透けて見え、パーツごとの形を正確に写し取ることができます。

筆ペン
図案の下書きを清書するときに使います。
線に強弱をつけられるので、切る位置が分かりやすくなるだけでなく、作品全体のメリハリも出しやすくなります。
黒インクの筆ペンがおすすめです。

のり
貼り合わせにはスティックのりや液体のりを使用します。
細かい部分には先端が細いタイプや、爪楊枝や精密ドライバーでのせる方法もおすすめです。

ピンセット(あると便利)
小さなパーツや細かい位置調整に役立ちます。
特に染め和紙のような柔らかい素材を貼るときに便利です。
必須ではありませんが、仕上がりの正確さがぐっと上がります。

額(100均額でOK)
完成した作品は額に入れることで一気に見映えが良くなります。
100均のシンプルな額でも十分美しく飾れますし、背景紙の色を工夫するとさらに作品が引き立ちます。

図案の作り方

コスモスって、花びらがたくさんあって、どこから描き始めればいいの?

まずは鉛筆でざっくり形をとることから。最初から細かく描こうとしなくて大丈夫だよ。
ラフを鉛筆で描く
最初に、紙の上に鉛筆でラフスケッチをします。

ポストカードサイズの仕上がりを目指すよ。
今回はポストカードサイズで制作するので、まずその大きさの四角い罫線を紙に引きます。
罫線を描いておくと、完成後にきちんと額やカードに収まるので安心です。

花びらは、まず丸を描いてアタリをとり、その円に沿って一枚ずつ形を描くとバランスが整いやすくなります。
茎はスラッと伸ばし、コスモスらしい軽やかさを意識しましょう。

参考にするために、WEBの画像や植物図鑑などを見ながら描くと、細部の特徴をしっかり捉えられます。

筆ペンで清書する
ラフが描けたら、鉛筆線の上からペンで清書します。

このとき、線に強弱をつけると図案にメリハリが出て、切ったときに花びらや茎の表情が生きてきます。
筆圧を変えて細い線と太い線を使い分けることで、より自然で立体感のある図案になります。


カットの仕方

いきなり切り始めちゃってもいいの?

ちょっと待って。順番を決めて切ったほうが、失敗しにくくてきれいに仕上がるよ。
下書きを黒い紙にしっかり固定する
描いた下書きを黒い上質紙の上に重ね、テープ止めやホッチキスどめで動かないようにします。
紙がずれると線が合わなくなり、形が崩れる原因になるので、しっかり固定するのが大切です。

下書きの上からカットする
下書きの紙を黒い上質紙に重ねたまま、上からカッターを入れていきます。

線に沿って少しずつ切り進めるのがコツです。
焦らず丁寧に進めることで、美しい仕上がりにつながります。
内側の小さなパーツから先に切る
細かい花びらのすき間や花芯など、小さいパーツから先にカットします。

小さいところから切っていくのが基本だね。

内側を後回しにすると、紙の強度が落ちて破れやすくなるため、先に処理するほうが安全です。
最後に全体の輪郭線を切り抜く
内側のカットが終わったら、最後に外周の輪郭を切り抜きます。
ここまできたらほぼ完成。

輪郭を切るときは、切り口がガタつかないよう、一定のスピードで刃を動かすと仕上がりが美しくなります。

貼り合わせ

切った図案って、このままじゃ白黒だよね?

そうだね。ここから色紙を貼り合わせて、作品に色と表情を加えていくんだよ。
図案にトレペを重ねてアタリ線を描く
完成した図案の上にトレーシングペーパーを重ね、鉛筆で図案の線を写します。
このアタリ線が、色紙を切り出すための型になります。

図案の線の真ん中をなぞる感じで描きます。

パーツごとに少し間隔を空けて描くと、貼り合わせのときに重なりが出にくくなります。

トレペを色紙に重ねて色パーツを作る
アタリ線を描いたトレーシングペーパーを色紙の上に重ね、そのままカットしていきます。


こうしてできたパーツが、貼り合わせ用の色パーツです。

今回コージーは、色のニュアンスが美しい染め和紙を使用しました。
線画にのりを塗って貼り合わせる
黒い線画パーツの裏側にのりを薄く塗ります。
このとき、点描を打つように少しずつのせると、紙が波打たずきれいに仕上がります。

色パーツと位置を合わせながら丁寧に貼り合わせましょう。


額装

できあがった切り絵、どうやって仕上げればいいの?

額に入れると作品がぐっと引き締まって、飾る楽しみも広がるよ。
額装してみよう
完成した切り絵は、背景紙と一緒に額に入れると見映えが大きく変わります。
背景には白や淡い色を使うと作品が際立ち、濃い色を使うと落ち着いた雰囲気になります。
今回は染め和紙を背景に合わせてみました。



また、額は100均のシンプルなものでも十分に美しく仕上がります。

額装するだけで作品が引き締まり、完成度がぐっと高まります。
飾り方
額装した作品は壁にかけるだけでなく、棚やデスクの上に立てかけても素敵です。
季節の花や小物と一緒に飾れば、空間全体に秋らしさが広がります。

光の当たり方によっても印象が変わるので、置き場所を変えて楽しむのもおすすめです。
図案プレゼント

コスモスの図案を無料プレゼント!
今回制作したコスモスの切り絵図案を無料でダウンロードしてお使いいただけます。
ご自宅での制作や、季節の工作にぜひご活用ください。

【利用規約・注意事項】
- この無料図案は、個人での制作・鑑賞・プレゼントなど非営利目的に限りご利用いただけます。
- 作品をSNS等に投稿する場合は、出典として「コージー(cozypaperart.com)」と記載いただけると嬉しいです。
- 図案や作品を**商用利用(販売・有料ワークショップでの使用など)**することはできません。
- 図案データの再配布、加工しての配布、二次配布は禁止です。
- 学校や地域サークルなど非営利のグループ活動で使用する場合は、事前にご連絡ください。
H2 まとめ
- コスモスは花びらや茎のラインが美しく、切り絵にぴったりの秋のモチーフ
- 図案は丸でアタリをとって描くとバランスが整いやすい
- 道具はカッターやカッターマット、黒の上質紙、色紙、トレッシングペーパーなど身近なものでOK
- カットは内側の小さなパーツから始め、最後に輪郭を切ると破れにくい
- トレッシングペーパーで色パーツを作り、黒い線画に貼り合わせる
- 額装すると作品が引き締まり、飾る楽しみが広がる

それでは次回、またお会いしましょう。
コスモスって、花びらがいっぱいで切るのが大変そうだね。