春になると、ふと桜の花が恋しくなりませんか?
ゆらゆらと風に舞う花びら、ふんわり咲いた枝先の淡い色。
そんな桜の景色を、自分の手で紙の上に咲かせてみませんか。
私、コージー・ノア・ダニエルズは、切り絵作家として10年のキャリアを持ち、またアクリル画では20年の経験があり、国内外の公募展での入選や展覧会への出展など、幅広い活動を行っています。

この記事では、やさしく春を感じられる「桜の切り絵イラスト」の作り方をご紹介します。
折り紙でつくる方法から、カッターを使った少し本格的な切り絵まで、初めての方でも楽しく作れるヒントが満載です。
小さな一枚の紙から生まれる、あなたの春の風景。
作って、飾って、贈って楽しむ「桜の切り絵」の世界へ、いっしょに出かけてみましょう🌸
目次
桜の切り絵とは

うん、桜って紙の上でもちゃんと“春”を感じられるんだ。

でも、桜の形ってむずかしくない?

大丈夫。かたちが少しくらい違っても、“春らしさ”が伝われば、それだけで桜になるんだよ。
春といえば、やっぱり桜。
ふんわりと咲くその花は、見ているだけで心がやさしくなりますよね。

そんな桜を、自分の手で紙の上に表現してみる——それが「桜の切り絵」です。
切り絵というと、難しそうとか、特別な技術が必要そう…と思うかもしれませんが、実はとっても身近で、手軽に始められるアートのひとつ。

そして何より、紙一枚からふわっと桜の空気を作り出せる、その魔法のような魅力があるのです。
切り絵にした桜は、ただ美しいだけじゃありません。
花びらのひとつひとつに込めた気持ちや、どんなふうに飾ろうかという想像の余白が、作品全体をよりあたたかいものにしてくれます。

この記事では、2つの方法(ハサミ/カッター)で桜の切り絵を楽しむやり方と、飾り方のアイデアをご紹介します。
あなたもぜひ、自分だけの春を切り絵で表現してみてくださいね。
おりがみで簡単につくる桜の花びらの作り方
まずは、もっとも手軽な方法「折り紙を使った切り絵」からご紹介します。
ハサミさえあれば、すぐにでも始められるので、お子さんとの工作にもぴったりです。
必要な道具と材料
- 折り紙

- ハサミ

簡単つくり方解説
まず用意した折り紙を半分に折り三角をつくります。


次に上の三角を下に折ります。


ここで折った箇所を戻します。

頂点を折り線まで折ります。

次に半分に折り、折れ線をつけます。

ここでポイントは折れ線をちゃんとつけることです。

折ったところを開いて、折れ線の所を軸に折ります。



反対側も折ります。

裏返して折っていきます。


反対側も重なるように折ります。


鉛筆で線を描きます。

鉛筆に沿ってハサミで切ります。


切ったものを広げて完成です。


折り紙の大きさを変えて桜の大きさを変えても楽しいです。

折り紙の色を変えて変化をつけても綺麗ですね。

桜の切り絵の飾り方

わあ…できた!自分で切った桜、なんだか愛おしくなっちゃった。

そうだね。せっかく咲かせたその桜、ちょっとだけ“春の風景”に変えてあげようか。

春の風景…って、どういうこと?

飾り方をひと工夫するだけで、その桜はもっと素敵に咲くんだよ。
切った桜は、そのまま紙の上に置いて眺めるだけでも、じゅうぶん可愛らしく、やさしい空気をまとっています。
でも、せっかく咲かせたなら、もうひと工夫して“あなたの春の風景”に仕立ててみませんか?
飾り方次第で、作品の表情がくるりと変わります。ここでは、日常にそっと春を取り入れられるアイデアをご紹介します。
アクリル写真立てにいれて飾る
透明なアクリルのフォトフレームに切り絵を挟むと、まるで空中に桜が浮かんでいるような演出に。

窓辺やライトの近くに置けば、光に透けてとても幻想的です。

背景に淡い色紙や和柄の紙を重ねて変化をつけても素敵です。
カードに貼って、春の気持ちを届ける
切り絵をポストカードや便せんに貼れば、春のごあいさつにもぴったりの一枚になります。
白い紙に桜の切り絵を貼り、その横に手書きのメッセージを添えるだけで、ぐっと心が伝わる贈り物に。

特に卒業・入学・新生活の時期には、「おめでとう」「応援してるよ」の言葉と一緒に、
そっと桜を贈るのも素敵なアイデアです。
ガーランドにして、春の空気を飾る
小さな桜を何枚か作って糸でつなげば、かわいいガーランドに早変わり。
壁や棚、窓辺に吊るすと、部屋の中にふわりと春の風が通るような印象になります。

ピンクや白だけでなく、淡い水色や黄色など、いろんな色で作ってみると明るさもアップ。
1本だけでももちろん素敵ですが、長さを変えたり、複数本を重ねて飾ると、より華やかで楽しい雰囲気に包まれます。
どれも特別な道具はいらず、手軽にできるアイデアばかり。
ほんの少しの工夫で、紙の中の桜が、暮らしの中の“春”に変わってくれますよ
カッターでつくる桜の切り絵の作り方

ねえコージー、ハサミじゃなくてカッターで作る桜って、もっとすごいのができるの?

うん、カッターを使うと細かいところまで表現できるから、桜の繊細さがぐっと引き立つよ。

難しそうだけど、やってみたいなあ…

大丈夫。ちょっとしたコツを知れば、誰でもきれいに咲かせられるよ。
折り紙の切り絵に慣れてきたら、今度はカッターを使った「本格派の切り絵」にチャレンジしてみましょう。
といっても、道具をそろえて手順を追えば、誰でもしっかりとした作品がつくれます。
必要な道具と材料
- デザインカッター(細めの刃がおすすめ)

- カッターマット(机を保護し、カットを安定させます)

- トレーシングペーパー(色パーツをつくるのに便利)

- 黒紙、または好みの色の画用紙


- 折り紙

- 糊、ピンセット、テープなどの接着・仕上げ道具


※ ほとんどの道具は100円ショップでも手に入ります。初心者の方は、まずは手軽なセットから始めてみましょう。
つくり方
図案を用意する
桜の花の形だけでなく、枝や鳥、風の流れなどを組み合わせると、より奥行きのある作品になります。
自分で自由に描いてもいいですし、ネットで公開されているフリー図案を活用するのもおすすめです。

もちろん自分でオリジナルでもOKです。
図案を写す
フリー図案を使う場合は、図案をプリントした紙の上にトレーシングペーパーを重ね、鉛筆で線をなぞって写します。
このとき、線は少し濃いめに描いておくと、後の作業がスムーズになります。
また、図案をコピーした紙をそのまま切り絵に使う方法もあります。
「トレペを使って写す派」と「コピー用紙を直接使う派」、それぞれやりやすい方でOKです。
ちなみに、コージーは今回はオリジナルで桜と枝の図案を描きました。

自分で構成を考えると、より自由に「どんな春を咲かせようか」とイメージが広がって楽しいですよ。
カッティング
写したトレーシングペーパーを黒い紙に重ね、マスキングテープなどで軽く固定します。


そのまま、図案を描いた紙の上から黒紙ごとカットしていきましょう。

切るときは、内側や細かい部分から先に進めるのがおすすめ。

紙がズレにくく、失敗も防ぎやすくなります。

ポイントは「紙を動かす」こと。カッターの角度はなるべく一定に保ち、ゆっくり丁寧に切っていきましょう。

まずは花びらの細かな部分から切り進めていき、輪郭線は最後に仕上げると、全体がきれいにまとまりやすくなります。


輪郭線をカットしたら抜き出して、切り絵図案カットはひとまず完成です。


色パーツをつくる
カッティングが終わったら、色を加えて作品に華やかさをプラスしていきましょう。
まず、切り絵にもう一度トレーシングペーパーを重ねて、色をつけたい部分の「アタリ線」を写し取ります。


アタリ線をつけるときは図案の線の真ん中あたりに描くこと、描いた線同士を少し離すことがポイントです。
アタリ線を描いたトレペを好きな色の紙に重ねてカットしていきます。
今回コージーは100均で買ってきた「すき紙」を使います。

慎重にカットしていきます。

カットしたパーツは整理しておきます。

貼り合わせる
できあがった色パーツは、切り絵の裏側から丁寧に貼り合わせていきましょう。
糊は少量ずつ使うのがポイント。広げすぎるとはみ出してしまうので、端までしっかり貼るけれど、塗りすぎないことがきれいに仕上げるコツです。


花びらの色はすべて同じでももちろんOKですが、ほんの少しずつ色味を変えたり、赤やピンクを混ぜてみたりすると、作品に自然な動きや表情が生まれます。

やさしく風に揺れるような、桜のふんわり感も表現しやすくなりますよ。

ちょっと素敵に仕上げるコツ

まめ、切り終わった桜、すごくきれいにできたね!

えへへ、でもなんだか…もう少し“わたしらしさ”を出したいなあ~って思ってて…

うんうん、それなら“ちょっとした工夫”をしてみるといいよ。切ったあとにほんの少し手を加えるだけで、作品がぐっと輝き出すんだ。

えっ、そんなことできるの?知りたい知りたい〜!
切り絵は「切って終わり」ではなく、ほんの少しの工夫でグッと印象が変わるアートです。
ここでは、完成した桜の切り絵を“ちょっと特別”に仕上げるためのコツをいくつかご紹介します。
桜のやさしさを伝えたいときに、ぴったりのアレンジです。
額装する
出来上がった切り絵は、そのままでも十分魅力的ですが、額に入れるだけでグッと作品感が高まります。
紙一枚だったものが、額装することで“アート作品”として空間に映えるようになり、見るたびにうれしい気持ちになります。

額はシンプルなものでもOK。台紙の色や素材を工夫すれば、和風にも洋風にも仕上がります。
リビングや玄関、季節のコーナーなどに飾って、桜のやさしさを暮らしの中で楽しんでみてください。
飾ることを意識して切り絵を作ると、「この作品、どこに飾ろう?」と完成後の楽しみもどんどん広がりますよ。
紙選びで雰囲気を変える
使う紙や色によって、桜の切り絵の印象は大きく変わります。
黒い紙で切ると引き締まった印象に、白やパステルカラーの紙ならやさしい雰囲気になります。

切り絵を貼る背景の紙にもこだわってみましょう。
明るい水色や白の紙を合わせると、春の青空のような軽やかさが出ます。

紙の質感もポイント。和紙を使うと自然な揺らぎが出て、ナチュラルで温かみのある作品になります。
小さなモチーフを組み合わせて奥行きを出す
図案に桜の花に、つぼみや枝、花びら、小さな葉っぱなどを加えてみても素敵です。
こうしたモチーフを組み合わせると、作品にストーリーが生まれ、平面的だった構図に深みが出ます。

たとえば、まだ咲いていないつぼみをひとつ加えるだけで、「これから春が始まるんだな」という印象になりますし、
花びらをちらすと、風が吹いているように見せることもできます。
どこに何を配置するかを少し工夫するだけで、より自然で、立体感のある仕上がりになります。
作品にタイトルをつけて印象を深めよう
完成した作品には、ぜひタイトルをつけてみましょう。
タイトルをつけると、ただの“きれいな桜”ではなく、その作品に意味や想いが加わります。
たとえば、
「春風にゆれる桜」
「ふたりで見た桜」
このように、タイトルを通して見る人に情景や気持ちを伝えることができます。

タイトルカードを添えて飾ると、作品展のような雰囲気にもなりますよ。
まとめ
- 桜は切り絵のモチーフとして人気が高く、春のやさしさや華やかさを紙の上に表現できます
- 折り紙やカッターなど、方法を選べば初心者でも気軽に楽しめます
- ほんの少しの工夫(色・飾り方・タイトル)で作品の印象はぐっと変わります
- 飾る・贈る・集めるなど、完成した作品の楽しみ方もいろいろ
- 自分らしい桜を咲かせることで、手のひらサイズの“春”を感じられます
それでは次回、またお会いしましょう!
コージー、春になると桜を切りたくなるよね。