【徹底解説】葉っぱの切り絵のやり方~トトロをつくってみよう〜!

今回は、自然のかたちをそのまま楽しめる「葉っぱモチーフ」の切り絵をご紹介します🍃

シンプルな形なのに、紙の上にのせると一気に作品らしさが出てくるのが葉っぱの魅力。

そこに、ジブリの人気キャラクター「トトロ」のシルエットを合わせてみると…?

ほら、もう物語がはじまっているみたいでしょ。

私、コージー・ノア・ダニエルズは、切り絵作家として10年、アクリル画では20年のキャリアを持ち、国内外の公募展での入選や展覧会への出展を通じて、幅広く活動してきました。

ワークショップを開催しているコージー。

切る楽しさ、つくるワクワク、そして紙の向こうに広がる森の世界を、いっしょに楽しんでみませんか?

葉っぱの切り絵とは

切り絵の世界にはさまざまなモチーフがありますが、その中でも「葉っぱ」は、特に人気のあるテーマのひとつです。

その理由は、なんといっても形の美しさとバリエーションの豊かさ。

丸みのある葉、ギザギザの葉、細長い葉…。自然が生み出したデザインは、見ているだけでも心が癒されます。

葉脈の入り方やふちのカーブなども含めて、そのまま紙の上に再現しやすいため、切り絵初心者の方にも取り組みやすいのが大きな魅力です。

今回は、そんな葉っぱモチーフを使って、スタジオジブリの名作『となりのトトロ』の世界を切り絵で表現してみたいと思います。

ドライリーフの作り方

葉っぱの形や葉脈をリアルに再現した切り絵をつくるのに、活躍するのが自分でつくる「ドライリーフ」です。

中でもグリセリンを使った方法なら、色合いや質感がしなやかに保たれ、切り絵の背景や装飾としても長く楽しめる葉っぱに仕上がります。

用意するもの

用意するもの

新鮮な葉っぱ

グリセリン(薬局で購入可能)

葉のしなやかさを保ち、きれいな状態で仕上げるために使います。

熱湯(80〜90℃程度)

グリセリンと混ぜて葉に浸透させるために必要です。

耐熱バットまたは耐熱容器

グリセリン液を作って葉を漬け込むための器。

100均のファイルケースでも代用できます。

キッチンペーパー/新聞紙(吸湿&乾燥用)

漬け込み後の葉の水分を拭き取ったり、乾燥時に挟むために使用します。

100均に売っているものでOKです。

厚みのある本(重しとして使用)

葉を乾燥させるときに上からのせて、平らな仕上がりにするために使います。

コージーはベニヤ板の上に葉をのせて上から本を重ねてます。

ドライリーフの作り方(4ステップ)

コージー

ドライリーフの作り方は手順を踏めば簡単にできるよ。

グリセリン液を準備して液に浸す

耐熱バットにグリセリン1:熱湯3の割合で混ぜ、粗熱をとって冷まします。

熱湯を入れます。

※熱すぎると葉の色が変わるので、80℃くらいを目安に。

グリセリンを用意。
注入します。

そのままグリセリン液にしっかり浸してください。

5日〜1週間、じっくり漬け込む

葉っぱを液に入れたまま放置します。1日1回トングなどで裏返し、両面に成分が行き渡るようにしましょう。

取り出して乾燥させる

葉を取り出し、キッチンペーパーで水分を拭き取ったあと、乾燥させます。

④プレスして平らにする

乾いたら、紙に挟んで本などでプレスすると、切り絵に使いやすい平らな状態になります。

コージーはベニヤ板を乗せてその上に本を乗せてプレスしています。

自然のかたちを活かした葉っぱは、それだけで作品の一部のような存在感。

切り絵図案にする前に、ドライリーフとしてしっかり準備しておくことで、より完成度の高い作品づくりが楽しめます。

トトロをつくってみよう

コージー

見てるだけで、ほっとする。そんなトトロをつくってみよう〜!

今回のテーマは、「トトロの横顔」

ドライリーフを使って、自然の中に静かに佇む姿を表現してみます。

トトロの横顔って、なんだかとても可愛いんですよね。

葉っぱのやわらかい質感が、トトロのふんわりとした雰囲気によく合います。

目や耳、お腹の模様などは葉っぱを切り抜いて表現し、最後に輪郭をカットして形を整えましょう。

切る場所と残す場所をしっかり意識しながら、自然の中に溶け込むような「葉っぱのトトロ」をつくっていきましょう。

必要な道具・材料

コージー

今回の切り絵に必要な道具の紹介するよ。

デザインナイフ

細かい部分や曲線をきれいにカットするための基本ツールです。

葉っぱの繊維に負けないよう、よく切れる刃を使いましょう。

カッターマット

カッターの刃から机を守るために欠かせないアイテム。安定したカット作業をするためにも必須です。

100均でも売っています。

葉っぱ(ドライリーフ)

今回の主役。切る素材そのものになります。

葉の厚みや葉脈の硬さによって切りやすさが変わるので、自分に合った葉を選びましょう。

※ドライリーフの作り方は、前項でご紹介した方法を参考にしてください。

つくり方

今回は、ドライリーフ(葉っぱそのもの)をカットして仕上げる切り絵作品です。

順序を意識して作業することで、繊細なトトロの表情もきれいに表現できます。

コージー

葉っぱは思ったより繊細。力を入れすぎず、ナイフをゆっくり動かして切ってみてね。

下書きの紙の上に葉っぱを重ねる

まずは白い紙の上にドライリーフを置き、葉っぱの輪郭をざっくりなぞって写し取ります。

鉛筆やシャーペンで葉っぱの輪郭をなぞります。

輪郭線を描きます。

なぞり終えました。

輪郭をとった紙にトトロの横顔を描く

写した葉っぱの輪郭の内側に、トトロの上半身の横顔を描いていきます。

トトロの絵を見ながら、目・おなかの模様・ヒゲの位置などをバランスよく配置してみてください。

特に特徴的な三角の耳を描くと、ぐっと“トトロらしさ”が出てきますよ。

お腹の下は葉っぱそのものを活かしていくので、描かなくてOKです。

次にペンで下書きを清書します。

これはどう切っていくかを整理するために必要な作業です。

目はくり抜くので黒目と身体の部分はつなげておくのがポイントです。

コージー

大事なこと:トトロの輪郭線と内側のお腹の線はつなげないでね!

横にドライリーフを置き、葉っぱに下書きを写す

描いたトトロの下絵を見ながら、ドライリーフに直接ペンで下書きを描きます。

これは、いきなり葉っぱに描くよりも位置のバランスを把握しやすくするためのひと工夫です。

内側の模様からカットしていく

まずは目・ヒゲ・おなかの模様など、細かい部分からカットしていきます。

葉っぱはとても脆いため、力を入れすぎず、ナイフをやさしくすべらせるように動かしましょう。

ヒゲをカットしていきます。

お腹の模様を丁寧にカットしていきます。

輪郭線をカットする

最後にトトロの外まわりの輪郭を丁寧にカットします。

コージー

ゆっくり、ゆっくり切っていくのがポイントです。

全体がつながっていれば、完成です。

飾り方

切り終えたトトロの葉っぱは、そっと手にとって空にかざして眺めるだけでも楽しいものです。

光を通して浮かび上がるシルエットに、思わず見とれてしまいます。

もちろん、額に入れて飾るのもおすすめ。

背景に色紙を合わせたり、白い台紙に貼るだけでも、ぐっと作品らしさが引き立ちます。

自然のやさしさがそのまま残る、葉っぱのトトロ。

日常の中に、ほんの少しの物語を添えてみてください。

まとめ

  • 葉っぱの切り絵は、自然のかたちそのものを活かせるやさしい表現です。
  • ドライリーフに下絵を描き、丁寧にカットすることで、紙とはまた違った味わいが生まれます。
  • トトロの横顔や模様を葉っぱに切り出すことで、ジブリの世界をそっと感じられる作品に。
  • 「内側から切る」「輪郭は最後」がきれいに仕上げるポイントです。
  • 葉っぱの風合いを楽しみながら、自分だけのトトロをつくってみてくださいね。

それでは次回またお会いしましょう。

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